1回の自毛植毛で達成できる密度
自毛植毛の手術で重要になるのは移植する時の密度です。なぜなら密度が自然な頭髪に見えるかどうかの基本になるからです。
自毛植毛の1回の手術で達成できる密度はズバリ1cm四方20~35グラフト(40本~70本程度)になります。これが実際にどの程度のものなのか順に解説していきます。
1回の自毛植毛で密度は足りるのか?
人間の髪の毛は1cm四方に50本~60本である程度自然に見えます。ただし、頭皮の状態や髪の毛の太さによっては物足りなく感じる事もあります。
自毛植毛の手術をする時の薄毛の進行具合にもよりますが、仮にまったく生えていない状態であっても、35グラフトで植毛すると、ある程度薄毛を解消できる計算になります。
2回目の自毛植毛を受けたら密度はどうなる?
自毛植毛の手術回数による密度の達成率
回数 |
密度達成率 |
---|---|
1回 |
40~60% |
2回 |
70~80% |
3回 |
例はあまりないが可能 |
結果的に、1回目の自毛植毛である程度自然に見える密度の達成は可能になりますが、頭皮や薄毛の進行具合によっては物足りなく感じる事もあります。2回目を受けると密度を濃くすることができますが、濃すぎると不自然になることもあるので注意が必要です。
3回目は特別な理由がない限り、あまり手術することはないそうです。2回目までの手術の密度を超えても発毛効果はうすくなるからです。
自毛植毛をする前に|頭皮の平均的な密度とは?
部位別頭髪の密度
部位 |
1平方cmの密度 |
---|---|
頭頂部(てっぺん) |
199本 |
前頭部 |
183本 |
後頭部 |
172本 |
側頭部 |
130本 |
皮肉な事ですが、密度が濃い部位であるほど薄毛になりやすくなります。
髪の毛の太さ
人種 | 太さ |
---|---|
日本人 | 約0.08mm |
欧米人(ブロンド) | 約0.06mm |
見た目のままですが、日本人は髪の毛が黒くて太めなので欧米人のブロンドと同じ密度でくらべても濃く見えます。しかし、日本人は髪と頭皮の色の違いがはっきりしているため薄毛が目立ちやすくなります。
日本人の平均
項目 | 数値 |
---|---|
頭皮面積 | 59平方cm |
頭髪本数 | 100,659本 |
自毛植毛の密度に関する注意点
James HarrisというFUEの第1人者の先生が自毛植毛の平均的な密度は1cm四方に25~35株が理想だとしています。
注意しなければいけないのは、頭皮の状態により高密度(1cm四方に50~100株)の自毛植毛が有効になる人もいるが、普通の人にはほとんど意味はありません。
なぜなら、必要以上に密度を濃くすると限られた血流をたくさんの髪の毛で共有しなければいけないので、結果的に弱い髪の毛は抜けてしまうからです。
自毛植毛の密度のまとめ
自毛植毛の密度は1回である程度の結果が出るということになりますが、人によっては満足いく密度にならないこともあります。
- 定着率がよくない
- 薄毛が進行している
- 髪の毛が細い
悪条件が重なってしまうと1回の自毛植毛では満足できずに、2回目に挑戦する人もいます。2回目の手術を受ける事でさらに密度を濃くすることができます。
しかし、できるだけ1回の自毛植毛で満足できるようクリニックの無料カウンセリングで頭皮や薄毛の状態、どの程度の量を移植するのかをよく相談することをおすすめします。
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